
『崩れて危なくなる前は、映画とかドラマのロケ地にも使われていたんだって』
アイリにだけ聞こえる謎の音に導かれて辿り着いた先は、無数の穴が穿たれた異形の遺跡。

ここは埼玉県比企郡吉見町「吉見百穴」。太平洋戦争下には地下軍需工場としても使用された古墳時代後期の横穴墓群。そして…
「特撮の聖地」です。
「終末ツーリング/第11話・吉見百穴」(2025年12月13日TOKYO MX放送/神谷歌歩演出)
何故、吉見百穴(吉見町のWebサイトでは「よしみひゃくあな」とルビ)は特撮の聖地となったのか?

「洞窟を使う場合、本物の洞窟を探す、セットを組むという方法もあるが、本物の洞窟だと撮影しづらいんですよ」(「ティガ」以降のウルトラマンシリーズに深く関わっている監督/特技監督の八木 毅氏)
八木氏によれば、撮影に必要な光量を確保する照明が、本物の洞窟の場合、設置しづらいなどの難点があるが、吉見百穴には、元々の横穴を破壊して軍需工場として利用されたトンネルがあり、「人工的に掘られているため照明も撮影もしやすい」という利点があるそうです。
ウルトラマンシリーズにおいては、「マックス」で怪獣ゲロンガがかつて現れた洞窟として、「メビウス」では怪獣インセクタス(雌)と防衛チーム「CREW GUYS」が交戦する舞台として、深夜帯に放映された「ULTRASEVEN X」では獣人が逃げ惑い、とどめを刺される場所として登場しています(「八木毅のウルトラシリーズ証言録」より)。
ロケ地使用一番は「仮面ライダー」シリーズなんじゃないかと思いますが、個人的印象一番は、
「人造人間キカイダー/第41話・壮絶 ジロー空中分解!|第42話・変身不能!? ハカイダー大反逆!」(1973年4月21、28日放送/長坂秀佳脚本・畠山豊彦監督)
吉見百穴はダーク破壊部隊の秘密基地として登場。何と坑内に日産グロリアで乗りつけるという驚きのカットが存在します。

いつもながらの脱線横っ飛び。大満足です。
適当な穴に潜り込んで一夜の宿とした二人ですが、深夜に再び謎の音(超音波)で目覚めたアイリが外に出てみると…。

ポルターガイストのような超常現象の後に現れた黒い空間。平面か立体かも識別できない不定形な闇。一旦ヨーコに相談、と思いましたが、黒い空間に追われて飲まれて。

気がつけば宇宙。アイリを呼んだのは1500年前に地球を訪れ、当時の日本人と一緒に吉見百穴などを作った異星人でした。
記念すべき第三種接近遭遇ですが、当時の人類はまだ未熟。外宇宙に理解が及ばないためコミュニケーション困難と判断した異星人は「もちっと待つべえ。この生き物が成熟するまで。1500年位」と一旦地球を去ったのでした。
そして1500年後。再び異星人は地球にやってきましたが、そこにいたのはヨーコとアイリだけでした。
翌日、爆睡して異星人と接触できなかったヨーコは、吉見百穴の側面をセローで駆け上がりながら、1500年分の日本史をトレス(年表暗唱)。

起点としたのが「仏教伝来」。つまり西暦538年(552年説もありますが)をざっくり1500年前としているわけですね。
とすると現在の年号は実年数誤差10年前後という事になるわけですが…。
出来れば1500年前ではなく2000年前にして「ナザレの男を試したのは私なのだよ」くらいの事は言って欲しかったですが、批判が来そうですね(だが小松左京はやった)。
おまけ
ヨーコを起こそうとしたら寝ぼけヨーコの一撃(裏拳ビンタ?)を喰らってしまったアイリ。思わず出た単語が『あべし!』。シェルターのライブラリーに「北斗の拳」が入っていることが確認できました。

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