
歌手だった母親が謎の病に伏して3年。新曲出ずレコード売れず印税入らず治療費払えず。
貯金も底をついたので父と弟3人で祖母の家に転がりこんだら母あっけなく昇天。
それ以来、家族の周辺に母の霊と思しきものが出たり消えたり襲ってきたり。
インドネシア産メガヒットホラーはジャンル不問の闇鍋でした。
「悪魔の奴隷」(2017年/ジョコ・アンワル監督)
使徒でも眷属でもなく奴隷。関係性がよく分かりませんが原題「PENGABDI SETAN」(英題「SATAN'S SLAVES」)なのでまあそのまんま(ニュアンス的には「悪魔に仕える者」)。
1987年のカルトホラー「夜霧のジョギジョギモンスター」のリメイクだそうです(「悪魔の毒々モンスター」を昭和歌謡にしたような邦題ですが、こちらも原題は「PENGABDI SETAN」)。
前半はJホラーを思わせる心霊怪談系(ジャンプスケアを多用していますが結構怖い)なのですが、かつて不妊に悩んでいた母がかかわっていた謎の組織が出て来ると一気に混沌の泥沼へ(最後はゾンビ祭りだし)。

母のレコードのレーベルの下から隠しトラックが現れ、得体の知れないムドラーの様なものが録音されていたとか小道具の使い方は巧い。
どうやら母は「受胎願望叶えたるで教団」みたいな所に所属しており、そこのアシストで4人の子宝に恵まれたようなのですが、その教団にはひとつ恐ろしいルールが。
それは「末っ子が7歳になったら教団に生贄として捧げなければならない」。
長女リニ22歳を筆頭に弟たちは全て6歳違い。ひょっとして母は末っ子の7歳の誕生日を回避するために子供を作り続けていたのでは?
しかし、この3年は病に伏して意識はあるが会話もできず(家族を呼ぶ時はハンドベルをチリンチリン←介護経験のある人には別の意味でトラウマかも)。
そして末っ子イアンの7歳の誕生日が3日後に…。
というのが基本骨子なのですが、終盤に向かって説明不能な展開の波状攻撃が続くので、今回は気になった(インドネシアならではの)絵面を拾っていきましょう。
◆インドネシアの神、そりゃ勿論…
「ローズマリーの赤ちゃん」的オカルト要素を含んでおりますが、勿論インドネシアにキリスト教的な神様はおりません。いるのは…

ではタイトルにある「サタン(SETAN/SATAN)」とは? イスラム世界にも悪魔はいるの?
いるそうです(全ての宗教は善と悪の戦い)。霊や魑魅魍魎のようなものを総称して「ジン」と呼ぶそうですが、このジンの中で、不信心であり悪意がある、あるいは悪行をそそのかすものがシャイターン(サタン)であると考えられるんだそうです。
◆インドネシアの埋葬
母の埋葬シーン。棺桶とかもないんですね。完全土葬。

◆インドネシアの水場
水場を一か所にまとめるのは合理的ではありますが。井戸と洗い場(人も食器も)は分かりますが、トイレも一緒なの? 井戸のそばに排泄するのってどうよ?

ここ、末っ子だけじゃなく次男も用足しに使っているので、末っ子が我慢できずにここでしちゃった、ということではないと思います。
因みに家はセットではなく、それっぽい家を探し出してロケに使ったようなので、元々こういう作りなんだと思います(時代設定はオリジナルに合わせて80年代)。
◆インドネシアの教団員(すみません、テキトーぶっこいでます)。
気がつくと家の周りに謎の集団が…。

最近では「ザ・ヴォイド 異変世界」なんかでも似たようなカットがありましたが、建物囲む謎集団のオリジンはカーペンターですよねえ。

上「ザ・ヴォイド」、下「パラダイム」
◆インドネシアのヒロイン(ごめんなさい、もうしません)
ヒロイン、リニを演じたタラ・バスロさん、美形なのは間違いないのですが、時折、荒川静香とデビル雅美とティア・カレルを足して割ったような顔になるのでホラーヒロインに必須の弱さ・可憐さが今ひとつふたつみっつでした。

説明不足(と言うか完全放棄)で終わってしまいましたが、本作インドネシアメガヒットの後押しで続編が作られています。
「夜霧のジョギジョギモンスター」未見なんですが、観て見たいな。
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