デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

マグナム片手撃ちのライセンスを持つ男。 最も危険な遊戯

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WOWOWが松田優作特集。豪儀です。

44マグナムの使い手は数多いですが、この銃を片手で撃っていい日本人は松田優作だけです。

寺尾聡(西部警察)とか草刈正雄(華麗なる刑事)も44撃ってましたが、ちっちっちです。

その反動の大きさから「ブラッディ・ハンド」の異名を持つ44ですよ。

警察官になった知人の言によれば、ニューナンブですらグリップが甘いと後ろにすっ飛んでくらしいですから。誰が撃ってもいいという訳にはいきません。

で、「最も危険な遊戯」(1978年/村川透監督)。

「殺人遊戯」「処刑遊戯」と続く遊戯シリーズの1作目。
後の「探偵物語」の萌芽も見え隠れしております。

お話は宍戸錠の「拳銃(コルト)は俺のパスボート」とほぼ同じ。
違うのは演出が「無茶」

  1. 腹撃たれてるのに医者にも行かず抗生物質だけで治癒。
  2. 警官の一斉射撃が(遮蔽物ないのに)1発も当たらず。
  3. 極めつけは、乗用車と同じスピードで走る


大藪春彦の小説だってこうはいきません。流石、松田優作

ラストの鉄板もいつ仕込んだのやら。もともと腹に入れてた?
だとするとシャツの中に鉄板突っ込んだまま乗用車と同じスピードで長距離マラソンしたことになりますが・・・。

いやはや、松田優作は侮れません。