ジャニス
野菜炒めつまみにビールなど煽りつつジャニスの「ボールとチェーン」を聴いていたらどういうわけか目頭が熱くなってしまいました。
発泡酒とジャニスで涙ぐむ中年ってどうよ?
「ジャニス」(1974年/ハワード・オーク監督)
ジャニス・ジョプリンのドキュメント映画です。
74年の製作ですが日本公開は90年。
ドキュメントと言ってもインタビューとコンサート映像、蔵出しTV映像を織り交ぜただけの捻りも何もない直球勝負作品。
「ジャニスの映像が一杯観れる」という部分においてのみ価値ある映画。
彼女の陰影に心惹かれて、その深遠を覗いてみたい、という人には不向きです。
その分、コンサートシーンは圧巻。
特に彼女を1夜にしてトップスターに押し上げた1967年のモントレー・ポップ・フェスティバルに於ける「ボールとチェーン」のパフォーマンスは「スゲエ」の一言(これ絶対ロバート・プラントも影響受けてるでしょう)。
圧倒されていた客席が我に返って雷鳴のような拍手と声援が巻き起こるあたり、実に感動的です。
インタビューも10年ぶりの同窓会出席にはしゃいでいる姿と出席後のどこか打ちひしがれた姿など汲み取るべきシーンは多いのですが、もう少し被写体に突っ込んでくれた方が嬉しかったかな。
理想は何か1曲取り上げて「美の巨人たち」風にまとめて、なのですが。
やはり「ローズ」と2本立て、がベストでしょうか。