デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

エクソシスト3

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特殊効果を使っている訳でもないのに、その衝撃度においてシリーズ1,2を争う白眉な1カットがあります。

 

エクソシスト3」

(1990年/ウィリアム・ピーター・ブラッティ監督)


前作(ブアマンの2)がよほど気に入らなかったようで。
原作者自らが作った1の正統な続編。

タイトルが白文字という美意識の無さ(このシリーズは黒地に赤文字っしょ)と犯罪者の饒舌ぶり(うるせーよ)を除けばこれもなかなかに味わい深い作品です。

2がその後のリーガンを追ったのに対し、こちらはその後のカラス神父(いやキンダーマン警部か)を追っています。

続発する首チョンパ事件。キンダーマン警部(ジョージ・C・スコット)は手口がゾディアック事件に酷似している事に気づきますが、当の犯人はとっくの昔に死刑になって地獄行き。

検死の際、警部は偶然、病院の精神病棟に収容されている男を見ます。
男は悪魔祓いの儀式で死んだカラス神父そっくりでした・・・。

オカルトというよりはサイコ・スリラーですね。

タイトル写真に上げた、突然、看護婦さんの後ろから手術用大バサミ持った奴がスタスタ近づいてくる絵面はシリーズのみならず、ホラー映画全般から見ても白眉なショック・シーンでした。


あと、ギャグとの分水嶺ギリギリな天井徘徊婆さんのカットも印象的でした。

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キンダーマン警部(キャラ変わりすぎ)が、聖書の「レギオン」の一節を読むシーンで「ああ、本当に聖書にレギオンって出てくるんだ」と変な感心の仕方をしたガメラファンも多かったことと・・・え?俺だけ。