デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

純愛映画だったのか!? バタリアン・リターンズ

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じゅ、純愛映画だったのか!

バタリアン・リターンズ」(1993年/ブライアン・ユズナ監督)

ロメロの「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」のパロディ的続編「リターン・オブ・ザ・リビング・デッド(邦題バタリアン)」の三作目(日本未公開)。

なんと今回はコメディ的要素を廃してシリアス一直線!
ブライアン・ユズナは「死霊のしたたり」を製作、同「2」「3」を監督した人。

ゾンビの兵器利用を目論む軍施設所長のボンクラ息子が、バイク運転中、恋人にチ○コいじられて横転、投げ出されて即死した恋人を死体蘇生薬トライオキシンで見事復活させますが当然ゾンビ化。

空腹(脳みそ食いたい!)を痛みが和らげてくれると知った彼女は人間性を保つため、全身ピアッシングのサイバー・パンク・ゾンビに。

死んだ恋人をよからぬ方法で蘇生させたら、前とは別人になっちゃってさあ大変、という「デッドリー・フレンド」「ペット・セメタリー」と同ジャンルなのですが、蘇った彼女に生前の意識があるため、見事な純愛悲劇になりました。

まあ、事の原因がことごとくボンクラ息子のボンクラ行動なので、同情の余地なぞありゃしないのですが、彼女(ミンディ・クラーク)の全身ピアスのビジュアルがそれを補って余りあり、最後にゃ「ゾンビ版ロメオとジュリエット」的感動を生んでしまいます。

最近、キング・レコードはいい仕事してるなあ。