地味だ、地味すぎる! WXⅢ 機動警察パトレイバー
嫌いではないのですが、とにかく地味。
「レイバーVSモンスター」ですよ。いくらでもエンターテイメントできる題材じゃないですか。それを「らせん」にしちゃうってどうよ。
「WXⅢ 機動警察パトレイバー/遠藤卓司監督)
タイトルとは裏腹に特車二課はほとんど登場しません。主役は捜査課の華のない刑事ふたり。
背景を見せたいのかやたら引き画が多く、たまに寄るとアングルがありきたり。しかも固定カメラが多く画に動きがありません。
川井憲次の音楽も今回は背景音楽としての分をわきまえ地味な画面に侘びさびを上塗り。
人間ドラマに収斂させるのなら、もう少し人物(特に秦と冴子の感情の機微)を描きこんでもらわないと。
原作は「廃棄物13号」ですが、むしろOVA版第3話の「四億五千万年の罠」あたりを下敷きにして、松井刑事をフィーチャーしつつ、特車二課メインのはっちゃけた話にしてしまった方が良かったような気がします。
少なくとも「パトレイバー」を名乗るのであれば。
ただ惹かれるものがあるのも事実なので、正面きってけなせない困った作品です。