デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

仁義なきブラジリアン銃術 シティ・オブ・ゴッド

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『ヤクもやったし女も姦ったし人も殺った。もう大人だ!』

素晴らしい!流石ブラジル。

シティ・オブ・ゴッド

(2002年/フェルナンド・メイレレス監督)


リオのカーニバルの印象が強いので、ブラジル=陽気で呑気と思いがちですが、恐らくそれは間違いだと思います。

大規模な祭りがある(ハレとケの落差が大きい)ということは、「祭りでもやって騒がないとやってらんねー」くらい社会が閉塞しているという事です。

シティ・オブ・ゴッドとは、60年代にリオデジャネイロ近郊に作られた「臭いものに蓋」的公営住宅地。

子供は短パンにビーサンで手には当たり前のように拳銃。

写真家になることを夢見るブスカペ。リオ一のギャングになることを夢見るリトル・ゼ。

足を洗って平和に暮すことを夢見るベネといい仕事を見つけて街を出ることを夢見るバスの車掌マネ。

歯車は時代とともにゆっくりと狂っていきます。

深作魂入りまくりの侠気映画ですが、原作はシティ・オブ・ゴッドルポルタージュ
なんと一部のキャラクター設定以外、全て実話!

凄いなあ、ブラジル。