デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

侵略SFだったのか! 吸血鬼ゴケミドロ

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タランティーノが「ゴケミドロ・レッド」と呼んで「キル・ビル」でパクった真っ赤な空に浮かぶ旅客機。


鳥が次々と機体に特攻して窓も真っ赤。

爆破予告~ハイ・ジャック~謎の発光物体と接近遭遇ときて、何がなんだか分からない内に旅客機はバランス失って(撮影所の裏庭に)胴体着陸、生き残った乗客乗員10名の運命や如何に、という所でようやくメインタイトル。

 

「吸ゴケミドロ(1969年/佐藤肇監督)


怪談話風なタイトルですが、設定は「飛べ!フェニックス」で、展開は「ボディ・スナッチャー」という超変化球な侵略SF。

生存者はステレオタイプのくせに行動・言動が意味不明(しかも「怪演」)。

ここにとってつけたような反戦思想を盛り込んで話が混乱したところで、アダムスキー型円盤と宇宙生命体ゴケミドロが乱入して更に不思議時空突入。

どんなオチにするんだべ?と思ってたら、ラスト、一気にデストピア・ワールドへ。

マタンゴ」「昆虫大戦争」と並ぶ、「終末だねえ」エンディング。

中盤ちとダレますが、このラストを堪能するために我慢する価値はあります。

※参考:「昆虫大戦争」→2008年5月6日