無骨なまでに簡素な邦題「ウエスタン」も捨て難いですが、この映画に限っては原題(英題)の方がしっくりきます。
ONCE UPON A TIME IN THE WEST
(1968年/セルジオ・レオーネ監督)
昔、西部で・・・。
ヘンリー・フォンダ、チャールズ・ブロンソンを差し置いてトップ・クレジットを飾るのはクラウディア・カルディナーレ。
西部劇でイタリア人女優が堂々の主役。快挙です。
あれ、スローボタン押したっけ?と思うほどのゆっくリズム。そのまま165分。
もう全編「間合い」だけで成り立っているような時間の中に身を委ねると、いっそ「このまま終わらないでくれ」と願うほどの捨て鉢、あいや至福の境地に辿り着けます。
原案にベルナルド・ベルドリッチ&ダリオ・アルジェント。無駄に豪華。
音楽は勿論エンニオ・モリコーネ。凶悪犯罪者シャイアン(ジェイソン・ロバーズ)が実はいい奴なんだよ、というのを登場シーンの音楽だけで見事に表現しています。