デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

マイケル・パレ。職業:一発屋。 ストリート・オブ・ファイヤー

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映画界に一発屋は数あれど、「マイベスト一発屋」を選ぶなら、やはりマイケル・パレでしょう。一発とは勿論、

ストリート・オブ・ファイヤー
(1984年/ウォルター・ヒル監督)


架空の時代、架空の街。ロックの歌姫エレン・エイム(美貌絶頂ダイアン・レイン!)がコンサートの最中に暴走族グループ「ボンバーズ」(リーダーは族にしちゃ線細すぎなウィリアム・デフォー!若い!)に拉致された!

これを目撃した街のダイナーの女主人がエレンとかつて恋仲だった弟トムに助けてコール。タイプに打ち込まれた文字はたった1行。

Please Come Home. I Need You.


夜汽車で街に着く弟、トム・コーディ。席はガラガラなのに立ってポーズをつけている。一発屋マイケル・パレの登場だ。

ダイナーのカウンターでのウェイトレスとの会話がまた妙にかっちょいい。

「Can I Help You?」「Just Coffee」

「Cream or Sugar?」「Just Black」  

※この「Just」ってのが渋いよなあ。


ま、色々あって(細かいストーリーは正直どうでもいいのよ)ラスト、コンサート会場の袖でトムがエレンに別れを告げる時の台詞がまた痺れもの。「分かってるだろう。俺は鞄持ちのガラじゃない」と言った後に、

「But If You Need Me For Something・・・I'll Be There」

ここでエレンが歌う「Tonight Is What It Means to Be Young(今夜は青春)」が実に名曲。

この後、パレはパッとせず、自虐的と言えるくらい目の眩むようなB級映画ばかりに出演しておりますが、元気にしているのでしょうか。