デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

紋々に悶々。 修羅の群れと刺青の思ひ出

イメージ 1

景気のいい音楽に乗って画面狭しと並ぶ紋々背負った男・男・男。

フンドシ一丁で匂い立つ半裸筋肉刺青男の群れは、そっち系の人なら悶絶必至。そんなマニア泣かせなタイトルロールで始まるのが、

修羅の群れ1984年/山下耕作監督)

この映画が公開されたとき、私は川崎の映画館でモギリのバイトをしておりました。

休憩時間、ひとりの男性が私のもとに。

『兄ちゃん、この映画、頭んトコで紋々一杯出るやろ。ワシのもな、あん中に入っとるんや。ちょっと見せたろか?』

上着を脱ぎ始めるではありませんか。

こんな所で遠山の金さんされた日にゃ一般客ドン引きです。

『だー、お客様、ここでのご開帳はご遠慮ください』

果たしてその背中にはどんな紋々が踊っていたのか(あるいは踊っていなかったのか)。

この「紋々おじさん」の印象が強すぎて、映画の印象が希薄になってしまいましたが、主人公・稲原龍二松方弘樹)のモデルは稲川会総裁・稲川角二です。

因みに松方の兄貴分・横山新二郎(鶴田浩二)のモデルは、五代目山崎家一家総長・横山新次郎となっております。