まずはオリジナルを忘れましょう。
「モーニング・アフター」も「死なないでくれ、頼む!」も「まだ生贄が必要か!あと何人殺す気だ!俺を殺せ!」も全部忘れましょう。
で、まっさらな気持ちで・・・嗚呼、やっぱり駄目だ!
「ポセイドン」
(2006年/ウォルフガング・ペーターゼン監督)
オープニングの船外一週ワンカット撮りは素っ晴らしいです。「2001年宇宙の旅」のディスカバリー号船内一周(どっちも主人公がジョギング中)に匹敵します。
でも、そこまで。もう見事なくらい中身無し。
贅肉削ぎ落として惨事メインのタイト構成にしたのは潔いっちゃ潔いですが、ものには限度ってものがあるでしょう。
ニコラス・ケイジのそっくりさんみたいな主人公始め、キャラがペラッペラなので、誰が死んでも感慨湧かず、もう海水なのか温泉なのか。
うるさいだけの女と、ちょこまか動き回るガキとかうざったくて「いっそ全員死んじまえよ」とか人でなしな思いが行ったり来たり。
これなら180分かけたTVM版の方が毒にも薬にもならない分、救いがあります。
カート・ラッセルが元消防士ってのは笑う所か? 目の前に都合よく救命ボートがプカプカしてるのはギャグなのか?
「Uボート」が泣くぞ、ペーターゼン。
★ご参考