1作目とあまりにテイストが違うので駄目駄目の烙印を押されがちですが、いやいやいや、これも十分狂ってます。ってか笑える分こっちのが凶悪。
「悪魔のいけにえ2」(1986年/トビー・フーパー監督)
冒頭の、二人羽織+逆走+車ごと運転手脳天唐竹斬りからフルスロットルでお祭りスタート。
ライターで焦がした針金ハンガーの先っちょで自分の頭皮焦がして食べてる「チョップ・トップ」(ビル・モーズリィ)もナイスですが、真打はレフティ(デニス・ホッパー)でしょう。
1作目で殺されたフランクリンの叔父という設定なのですが、クライマックスでは「うおぉおぉ!」と叫びながら延々チェンソーで木(柱)を伐っているだけという動機無用・用途不明の狂い咲き。
ダブル・チェンソーでレザー・フェイスと電ノコ・チャンバラという見せ場を作りますが、メインは女DJ対チョップ・トップに持っていかれてしまうという不甲斐無さ。
ソーセージ父ちゃん(ジム・シードゥ)も中小企業経営者の悲哀満ち満ちで良い感じ。
かなわぬ恋に身悶えるレザー・フェイスってなんじゃらほい。「姦るか殺るかだ!(SEX OR THE SAW!)」と詰め寄る父ちゃん素敵です。
因みに、父ちゃんのこの後の台詞は「THE SAW IS FAMILY!」。チェンソーは家族。キャプテン翼の「ボールはともだち」に匹敵する名台詞です。
明るく激しく楽しい猟奇・・・流石トビー・フーパー。1作目は忘れて楽しみましょう。