デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

号泣…。クレヨンしんちゃん/嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦

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前作「モーレツ!オトナ帝国の逆襲」で、心ならずもケンとチャコを敗者として描かざるを得なかったことに対する原監督の仕切り直し的作品(と勝手に解釈)。

クレヨンしんちゃん/嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」(2002年/原恵一監督)

原監督はレギュラーキャラを全て脇に回して、青空侍こと井尻又兵衛と廉姫を堂々主役に抜擢、真っ向勝負の大悲恋ドラマを撮り上げてしまいました。

貧乏侍と君主の娘。コッテコテのメロドラマです。しかし、いや、だからこそ泣ける。

又兵衛はしんのすけに「男」を教え、廉姫は遠い未来にある自由恋愛を憧憬します。

やがて廉姫の縁談破棄がもとで始まる燐国との大合戦。去りかけた車をUターンさせ、敵陣に突っ込んで行く野原一家。戦の行方は・・・。

男を見せたのは又兵衛やしんのすけだけではありません。

過去に消えたしんのすけを追ってタイムスリップする決意をしたひろしとみさえだが、過去からの戻り方が分かりません。しかし、ひろしは…

『…戻ってこれなくても構わない』
『え?』

しんのすけのいない世界に未練なんかない!』

ひろし、かっこいいよ、お前。

「戦国大合戦」を称して「クロサワへのオマージュがうんたらかんたら」言ってる人が多いようですが、んなこたぁどーだっていいのよ。

で、何をトチ狂ったのか、この話を草なぎ&新垣で実写化するそうです。監督は「三丁目のなんちゃら」の山崎貴・・・お願いだからやめてくれよぅ!