「あの頃は本土=きつねうどんだったなあ。でもね、皆最後までおあげ食べないの。汁も全部飲んで最後に、いっせーのせ!で」
フェリーの食堂できつねうどんを食べる哀川翔。じゅるっとおあげを食べる瞬間、同じフェリーのデッキの上で同じ食べ方をしている男(竹内力)がいた。
恥ずかしながら、この前半のシーンで早くも涙腺が緩んでおりました。
「DEAD OR ALIVE 2 逃亡者」
(2000年/三池崇史監督)
共に孤児院で暮らし、別れ、20年。故郷の島で再会した時、ひとりはヒットマンに、もう一人はヤクザの幹部になっていました。
『俺、ギャラ寄付してたんだよね。人ひとり殺して300万入るとするじゃん。国にもよるけどワクチン30円とかで買えるのよ。馬鹿一人減らして子供10万人・・どう、一緒にやらね?』
ふたりの背中には天使のような羽が生え、少年の姿に還ってゆく…。
前作のハチャハチャな流れを期待していた人には肩透かしもいい所でしょうが、シリーズ3作中ぶっちぎりの出来栄えだと思います(この人、本当に子供の使い方上手いなあ)。
ほのぼのとした笑いとブラックな笑い、そして三池ならではの情け容赦のないゴアシーンを巧みに織り交ぜつつ、泣かせのツボも押さえています。
『きつねうどん、腹一杯喰えれば、それでよかったはずなんだけどなあ・・』
きつねうどん、喰いたくなりますよ、必ず。
★ご参考