「センチネル」という国内DVD化不可能と言われている映画があります(追記:2010年にめでたくソフト化されました)。
同名のサスペンス映画もありますが、これは77年のオカルト映画で、原作邦題は「悪魔の見張り」。
どこがマズイかと言うと、ラストで地獄の扉から大挙して出てくる悪魔軍団が、“本物の身体欠損者・障害者”だ、という所なんですね。
この理屈で言ったら、到底日本国内で見られる訳がないのですが、国内上映は勿論、リバイバル、ビデオ化され、遂には別冊宝島の付録にまでなってしまったのが、
「フリークス/怪物團」
(1933年/トッド・ブラウニング監督)
舞台はサーカス。小人のハンスが莫大な遺産相続をした事を知ったブランコ乗りの美女クレオパトラは、言葉巧みにハンスを誘惑、力自慢のヘラクレスと結託してハンスの毒殺と遺産相続を画策しますが・・・。
出演者のほとんどが「本物」のフリークス。最初は「健常者」と結婚したハンスを素直に祝福していますが、クレオパトラの陰謀を知った時、恐ろしい復讐が始まります。
限りなく見世物映画ではあるのですが、フリークスの皆さんがきっちり演技しているので、ドラマとしての違和感はありません。
因みに初公開時のタイトルはただ単に「怪物團」。これが何故かリバイバル時には「フリークス/神の子ら」に(←こーゆー臭いものに蓋みたいな独善的発想って嫌ですね)。
しかし、これをどうリメイクすると「悪魔の植物人間」になるんだろ?
★ご参考