デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

なんてお得な付録なんだ! カリガリ博士

イメージ 1「彼は“眠り男”チェザーレ。預言者だ。どんな問いにも答えよう」

「僕はあとどれくらい生きられる?」

「・・明日の夜明けまでだ」

ようやっと観ました。AMAZONで廉価版がずっと欠品だったのですが、なんと別冊宝島の付録についているのを発見!

カリガリ博士(1919年/ロベルト・ウイーネ監督)

眠り男チェザーレを繰って殺人を続けるカリガリ博士の狂気。

パースの狂ったセット(しかも紙製)、ペンキで殴り描いた現代アートのような壁、書割の背景、おどろおどろしいメイク、どんより病んだ空気・・・これがドイツ表現主義って奴ですか。

有り得ないものばかりが並んでいるのに全く違和感がありません。

原作者は眠り男に国民を、カリガリ博士に国家を反映させて「戦争責任」(第一次世界大戦終結直後なんで)を追求しようとしたようです。

で、まんま映像化すると問題があるので、夢の二重構造(非現実的なセットと狂人の夢オチ)をとったらしいのですが、結果、不気味さ5割り増し!

にしても、マブゼとかレクターとかフランケンシュタインとかモローとか「ドクター」と付く奴にろくな奴はいませんね。

因みに別冊宝島「ホラー映画の世紀」にはもう1枚付録DVDが。

トッド・ブラウニング監督の「フリークス」・・・お得だ!お得すぎる!