デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

その男、凶暴につき…。 L.A.大捜査線/狼たちの街

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冒頭の偽札作りがいい。

ウィリアム・デフォーが手作業のレタッチで原版を仕上げ、単色刷り輪転機で多重印刷。パソコン普及以前の職人仕事です。

インクなんかきちんとレシピに従って混ぜ合わせて特色出してるし。印刷に関わったことがある人ならグッとくるシークエンスです(笑)。

「L.A.大捜査線/狼たちの街」(1985年/ウィリアム・フリードキン監督)

偽札組織に相棒を殺された刑事の執念の捜査・・なのですが、主役の刑事二人に見事なまでに華がありません(しかもあんまり頭良くない)。

結果、悪役のデフォーのキャラが立ちまくり(芸術家肌の職人で非道)ということに。

高速逆走カーチェイスはフリードキンならではの大迫力。

ラストの展開(ちょっとびっくり)、どこかで観たような、と思ったら北野監督も、この作品をリスペクトしているそうで。

あ、なるほどこれが元ネタか・・・。