デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

ハードコアだねえ。 ロブ・ゾンビ版ハロウィン

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なぞっているのに異質、似て非なる二卵性双生児。

「ハロウィン・劇場公開版」(2007年/ロブ・ゾンビ監督)

どーんとタイトル出した後に重低音で「雷神」。個人的に“掴み”はOK。

オリジナル(以下JC版)ではプロローグ的に流していた幼年期マイケルの犯罪~脱走部分を全体の半分近い尺を使って丁寧に描き出します。この部分がいい。

「デビルズ・リジェクト」の面々がちょこちょこ顔出してるのも嬉しい限り。

JC版でも見所はローリーの日常風景とそこにサブリミナルのように混入してくる非日常(マイケル)で、凶行が始まると後は予定調和って感じだったのですが、そこいらへんのバランスは今回も一緒。

青年マイケルが脱走してJC版脚本に沿った展開になった途端、テンションが微妙に下がります。

ローリー役の女の子(ついでに友人二人も)が「好みじゃない」のもマイナス。

JCリスペクトな場面が随所にあって楽しいのですが、「でも皆この辺は良く知ってるでしよ?」的に端折ってコンパクトにしてしまっても良かったのではないかと。

改めて思いましたが、あのテーマ曲はホント素晴らしいですね。かかった瞬間、画面に緊張感とホラー映画の「自覚」と「誉れ」が生まれます。