デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

お間抜け叛乱始末記。 オペレーション・ワルキューレ

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どこまで歴史的事実に即しているのか見当もつきませんが、これが史実だとしたらお粗末にも程があります。

「オペレーション・ワルキューレ」(2004年/ヨ・バイヤー監督)

ヒトラー暗殺を試みドジったクラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐のお話。

勇気は買いますが、計画がこうもザルだと応援する気になりません。

計画に関わる書類の始末を妻に託すとか「何考えてんだ、お前が今焼けよ!」です。

反乱軍の誹りを受けるのは百も承知のはずなのに、いつまでも嫁さんに電話してたり。まず最初に縁切ってできるだけ遠いところに追いやるべきだろ。子供全員殺されてもいいのか?

暗殺決意のダメ押しが、右腕左目の喪失って、それじゃ私怨じゃねえか。

挙句の果てに、ヒトラーの死を確認もしないで、「死んだ死んだ」の大合唱。だから死んでねえっての。

映画的に一番美味しかったのは、最後に「男の花道」を飾った大佐の補佐役の青年でしょうね。

ただ、トム・クルーズが最後の最後に自分より目立つような奴を許す訳ないので、「ワルキューレ」には出てこないかもしれませんが。

テレビ用映画という事を差し引いても出来はイマイチ。「日本いちばん長い日」の陸軍将校反乱シーン100回見直しの刑です。

※参考:「日本のいちばん長い日」→2008年8月15日