デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

老けたなシガニー。しかも見せ場無し。 バンテージ・ポイント

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これはあれですね。アドベンチャー・ゲームの「キャラクター・チェンジ」。全キャラ、プレイする事でシナリオ達成率100%になるという。

バンテージ・ポイント
(2008年/ピート・トラヴィス監督)


スペインで起きた米大統領狙撃(&会場爆破)事件。その全貌を異なる目撃視点から検証・再構築。

テレビクルー、シークレット・サービス、大統領、観光客、実行犯・・・。

所謂ラショーモン・スタイルではありません。視点を重ねる毎に新たな事実が発覚して全体像が鮮明になっていきます。うまいシナリオ考えたものです。

最初の視点は生中継テレビのクルー。Dをシガニー・ウィーバーが演っているのですが、彼女だけ「見せ場」がありません(にしても老けたな)。

シークレット・サービスが実質主役のデニス・クエイド。華がないにも程があるキャスティングですが、往年のハリソンとかが演ったらかえって興ざめ。ナイス人選です。

狙撃・爆発が起こる度に映像が高速リワインドして次の視点に繋がるのですが、8パターン繰り返すのはちょっと多すぎかもしれません。

憎いのは、ぼちぼちこのパターン飽きたぞ、と思った途端、問答無用のアクション映画にシフトしちゃう所。

デニス・クエイドが職権乱用して強奪した民間車が脅威の粘り腰でド根性のカーアクションを演じています。

実行犯の背景が全く分からないという批判もあるようですが、いりません、んなもの。

ここは黙って構成と編集の妙を楽しみましょう。

 

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