デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

リメイク? 無理、絶対! 西部警察第一話「無防備都市」

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石原裕次郎23回忌。テレビ朝日が「西部警察傑作選」を放送しています(~6月5日迄)。

専らPartⅡらのセレクトのようですが、まずはこの1本から始めなければ。

西部警察・第一話/無防備都市(前・後編)」(1979年10月14/21日放送/渡辺拓也監督)

米軍から強奪された多目的装甲車レディバードが東京のド真ん中に出現!という設定だけで空前絶後

“キャタビラだと道路の使用許可が下りない”という大人の事情が生んだ四輪という独自のフォルムが“都市制圧型最新鋭”をイメージさせてGood!

でっかい車作らせたら日本一のコマツ謹製のこの戦車が銀座4丁目を完全占拠。

上下線全てを封鎖した銀座和光前の交差点に戦車とパトカーが!

有り得ない光景です。さらに直進して日比谷へ・・ってその先、皇居だぞ!

前編のエンディングは国会議事堂真正面の望遠ショット。後編では道路にダイナマイト仕掛けて殲滅作戦。無茶苦茶です。

黒幕は「太陽を盗んだ男」で修学旅行バス乗っ取って皇居に突っ込んだ伊藤雄之助

全犯罪者の釈放と警察の武装解除を要求、防衛隊(自衛隊の事ね)の出動を既成事実化して新たなる秩序を構築しようという、堂々たるクーデター大作です。

「米軍から戦車の情報を聞き出せ!」とか言ってるそばで、古手川祐子レディバードの詳細スペックが掲載されている雑誌を読み上げてたり(プラモデルまで作ってる)、戦車対策が穴だらけだったりと結構グダグダですが、石原プロの気合と政治力の前では大した問題じゃありません(笑)。

もう「西部警察」や「大都会」、あと一緒にするの気が引けますが「大激闘・マッドポリス80」みたいな“男の子”向けの刑事ドラマって作られる事ないんでしょうね。

★ご参考