『いつだ? いつからお前と山南さんの想いが喰い違った?!』
『俺たち、と山南さんですよ、近藤さん』
『…新選組万歳』
嗚呼、やっぱり山南敬助の切腹シーンは泣けますね。
完結編は、伊東甲子太郎(松田優)の参入から山南敬助(中野英雄)の切腹、竜馬暗殺、伊東一派のクーデター粛清から大政奉還、そしてメンバー個々の最期まで。
一応、話としては、鳥羽・伏見の戦い、流山での捕縛から五稜郭まで網羅しておりますが、予算が底をついた(若しくはハナっから予算計上していなかった)ためか、伊東一派粛清の後は、森羅万象のナレーションで端折る端折る。
五稜郭に至っては、バルサンとアースレッドを抱き合わせたようなスモークの中で土方(寺島進)が一人芝居という脳内補完記号演出。
しかしこれがまたVシネ・オールスター映画の幕切れとして実に相応しい締めくくりのようで色んな意味で感無量(褒めてます)。
『新選組になんか入るんじゃなかった!』(藤堂平助/小沢和義←助演男優賞!)
『すまぬ、近藤。狂えぬ俺を・・許せ』(松平容保/遠藤憲一)
『俺は、俺より強い奴に斬られて死ぬんだ!』(沖田総司/大沢樹生)
『すまない、歳。本当に地獄の底までつき合わせちまった』(近藤勇/小沢仁志)
『何言ってんだ近藤さん、俺は楽しかったぜ。何の悔いもない』(土方歳三/寺島進)
『俺もだ。新選組・・万歳』
血糊飛び、男汁溢れ、その男海の中で幾多の屍に支えられて浮かぶのが「新選組」。断じて“まったり青春グラフィティ”などではありません。