大きな犯罪(例えば爆弾テロ)を追うお話の場合、大抵は最後の危険は回避されて終わります。
危機一髪。めでたし、めでたし。
これってある意味つまらないですよね。できれば「ブラック・サンデー」の飛行船はスタジアムに突っ込んで景気良く大爆発して欲しかったと思いませんか。
大聖堂崩落という災害を回避しないどころか、更なるカタストロフを予感させるバチ当りかつ大絶賛な一本。
「恐怖の魔力/メデューサ・タッチ」
(1978年/ジャック・ゴールド監督)
未公開&B級なタイトルに騙されてはいけません。
売れっ子作家モーラー(リチャード・バートン←「エクソシスト2」ラモント神父)が何者かに頭部メッタ打ちされて意識不明の大重体。
捜査に当ったブリュネル刑事(リノ・ヴァンチェラ)は、モーラーの主治医ゾンフェルド(リー・レミック←ダミアン母!)から驚愕の事実を聞かされます。
モーラーは、自分の意思で災厄を呼び寄せることができる…。
単なる誇大妄想狂か、用意周到な犯罪者か、それとも本当の超能力者か。
前半は王道のミステリーですが、徐々にオカルト風味が濃くなり最後は・・・。
ちょっと小松左京の「召集令状」を思わせる無気味なラストは余韻満点です。