デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

自由の押し売りはゴメンだ! アメリカン・ウェイ

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いかにもアメリカンなタイトルですが、イギリス製ブラック・コメディです。

 

アメリカン・ウェイ」

(1986年/モーリス・フィリップス監督)


オンボロB-29を駆って海賊放送をする空飛ぶテレビ「SM-TV」。

ベトナムでの心理戦を終えてアメリカに帰ってきたら、カウンター・カルチャーは死に絶えて超タカ派のオバハン議員が大統領候補に。

『こいつはまた戦争を始める気か!自由の押し売りはゴメンだ! 絶対失脚させてやる!』

キャプテン(デニス・ホッパー!)激怒。地上波放送局の電波に強制的に割り込み、ネガティブ・キャンペーンを大展開。

『これがアメリカの流儀(American Way)だ!』

ホッパーがベトナム帰りというと「その後の地獄の黙示録」な感じですが、マイケル・J・ポラード(俺たちに明日はない)などアメリカン・ニューシネマの残党が顔を出しているので、「その後のイージー・ライダー」なのかもしれません。

音楽はデレク&ドミノス、ジミヘン、オジーなど香ばしい面々が。

永らくソフト化されていませんでしたが、9月24日にDVDが出るみたいです。

ハリウッド産とは明らかに手触りが違うアナーキーな笑いをお楽しみください。

※ホッパー、同じ86年に「悪魔のいけにえ2」と「ブルー・ベルベット」にも出てるんですねえ。濃すぎだわ。

※参考:「チェンソーこそ我が家の誇り。 悪魔のいけにえ2」→2008年11月30日