近藤:三船敏郎、土方:小林桂樹、沖田:北大路欣也、芹沢:三国連太郎、伊東:田村高廣という豪華キャスト。ロケもセットもモブも使いたい放題。さすが東宝「金ならある!」。
お話は、浪人が京都に集結するも清河八郎の倒幕大演説で大多数が江戸リターン、近藤&芹沢の一派が残留という「ふりだし」からスタート。
三国の芹沢は、下品&粗暴が濃縮還元されて「切れ者」の雰囲気は無いのですが、妙な影があって存在感は抜群。
驚いたのは、北大路:沖田の死に様。なんと、鳥羽・伏見で特攻&蜂の巣。
「うっそぉ!?」
北大路が「俺は畳の上で死ぬのは嫌だ」とか言ったんでしょうか。
主役が近藤なので、流山捕縛→斬首でエンド(打ち首シーンは、当時としてはショック映像だったかも)。
で、オールスターズ対決ですが、私的には「実録 新選組」に軍配。
近藤の想い、土方の矜持、山南の苦悩、伊東の野心、芹沢の凄みや沖田の無念といったものが、(ベタですが)きちんと描写されておりました。
坂本竜馬、西郷隆盛、岡田以蔵といった多彩なゲストや、藤堂平助の視点導入など表現も重層的でしたし。
作り手の「想い込み」って大事なんですねえ(写真はモノクロですが、映画はカラーです。念の為)。
※参考:「Vシネ男汁祭り! 実録 新選組[前編]」
→2009年9月29日
「予算じゃない、心意気だ! 実録 新選組[完結編]」
→2009年9月30日