デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

また箱庭か。分かってねえなアンダーソン。 デス・レース

イメージ 1

どうしてこの人はスケールの大きな話を無理矢理箱庭にねじ込むような映画ばかり作るんでしょ?

デス・レース(2008年/ポール・W・S・アンダーソン監督)


「AVP」なんか、IWGPと3冠の統一世界戦をダイエーの駐車場でやってるような息苦しさでしたし。

今回も舞台を刑務所敷地内に限定。「相変わらず分かってねえな、アンダーソン」。

人轢いたりビル爆破したりしながら市街地爆走するから面白いんだよ。大陸横断とかまでは言わんから、せめて「統治放棄されて無法地帯になったマンハッタン」くらいのステージ作ってよ。

車がやたら凛々しくなったのと、画像が銀残しのような色合いになったのは高ポイント。特に所長の奥の手(写真)は「マッドマックス2」世代のハート鷲掴みでしょう。

ただ、カーレースに特化すると開き直ったのなら、サイド・ストーリーも潔く割愛して別の動機付けを見つけて欲しかったですね(あれだと今ひとつ溜飲が下がらない)。

「デスレース2000年」というよりは「バトル・ランナー」のリメイクという感じでしたが、できれば「無駄に金かけたニューヨーク1997」な雰囲気になって欲しかったと思います。

 

★ご参考