『みんなキノコになるのよ』
怖い・・こんな怖い台詞、滅多に出会えるもんじゃない。
「マタンゴ」(1963年/本多猪四郎監督)
無人島に漂流した7人の男女。難破船の先客がいたが人の気配は無し。残っていたのは船員の失踪を綴った日誌と「キノコを食べるな」という警告。
やがて食料が尽き、女と権力を奪い合い分裂・・そして遂に島のキノコを口にする者が・・。
改めてスタッフ眺めたら、原案・星新一なんですね。原作(ウィリアム・H・ホジスン)未読なので、脚本手がけた木村武含めて誰のアイデアかは分かりませんが、あのラストは非常に星新一っぽいと思います(「処刑」の諦観に近い)。
で、クライマックスのマタンゴ群舞(笑)。
キノコ化した人間がわらわらと襲ってくる悪夢のようなシーンに鳴り響くのは「バルタン星人」の声(ムフォフォフォフォって奴ね)。
でも、この映画が出来たのは63年。まだ「マン」はおろか「Q」も産声を上げておりません。
バルタン星人の(ケムール人もか)オリジナル音声はマタンゴだったんですね。
因みに、この声は「ゾンビ」のTVスポットにも使われていました。
全然関係ないですけど「天空の城ラピュタ」で、パズーが龍の巣に突っ込んでいく時に入る龍の声、あれレッドキングですよね?