デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

空飛ぶ不死身のASSHOLE。 ハンコック

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幼い子供から「ASSHOLE」

お姉ちゃんから「ASSHOLE」

口悪い、態度悪い、行儀悪い。活躍すれば周辺の被害甚大。酒びたりのスーパーヒーローという異色キャラは断然「買い」なのですが・・・。

「ハンコック」(2008年/ピーター・バーグ監督)

ハンコック(ウィル・スミス)は、空飛ぶ不死身のスーパーヒーロー・・ですが普段はウィスキーを箱で持ち歩く駄目男。

ひとたび大活躍すればあっという間に事件解決・・なのですが、振り向けばビル倒壊、道路損壊、列車転覆・・・。

ここまでは(って最初の10分くらいですが)すっげー面白い。設定は満点。

ひょんな事からハンコックに命を救われた広告マン(ジェイソン・ベイトマン)が、ハンコック・イメージ・アップ作戦を展開・・って所から途端に話のスケール小さくなります。

駄目ヒーローの更正物語として完結するのかと思いきや、後半突如として「ハイランダー」+「Mr.&Mrs.スミス」な展開に。

シャーリーズ・セロンがただの主婦役の訳ゃねぇなぁとは思いましたが、これは流石に予測不能。意外性があるのは良い事ですが、いかんせん脚本が酷すぎ。

CG満載アクション・コメディで92分を長く感じさせるってのはちょっとした才能です。

ビルの側面削り取る大空中戦とか、特撮の出来は良かっただけに残念(ジョン・ダイクストラはいい仕事しています)。

駄目駄目なスーパーヒーローが更正しようと頑張るけど、やっぱり駄目、みたいな展開で最後に意地を見せる、という“男泣きコメディ”にすれば好感度うなぎ登りだったのですが・・・。