デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

人の一生は悪魔の余興(サントラ絶品!)。 デアボリカ

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「なんや今アメリカで“エクソシスト”いうんが流行っちょるらしいで」

「なんやそれ?」

「悪魔の映画や。若い姉ちゃんが緑のゲロ吐くそうじゃ」

「おお、ええのう。うちらも作ろう。今作ろう。ついでやから“ローズマリーのなんとか”言う奴も混ぜたろ」

という訳で「エクソシスト」同年に作られた“由緒正しい”イタリア映画。

 

デアボリカ(1973年/オリヴァー・ヘルマン監督)


作られた経緯が「ジョーズ」ヒット後の「テンタクルズ」と全く一緒ですが、良く見りゃ製作も監督も同じ人(笑)。

お話は簡単。悪魔の子を孕まされた人妻が宙に浮きながら緑色のゲロを吐く

・・いや、本当はもう少し複雑ですが、説明しても空しいので割愛。

本作の褒め所は内容よりもサントラ。悪魔の自己紹介的モノローグに続いて流れる主題歌「Bargain With The Devil」は鳥肌モノのかっちょ良さ。

全体を包むジャズ/フュージョンのリズムも心地よく、サントラ必聴なのですが、CD廃盤。アマゾンの中古が何と11,588円!

タイトルはオープニングでは「The Devil Within Her」・・なのですが、エンド・クレジットでは「Beyond The Door」。サントラのタイトルは「CHI SEI?」で、日本公開版は「DIABOLICA」。

悪魔に魅入られる少年の顔、どこかで見たなぁと思ったら「ザ・ショック」の男の子でした(最後にゃカラコン入れて「ザ・ショック」の時と同じ顔になっちゃうし)。

因みに「ザ・ショック」の米題は「Beyond The DoorⅡ」。イタリア映画は奥が深い(笑)。

※参考:「ザ・ショック」→2008年5月16日
    「テンタクルズ」→2010年5月17日