デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

お年寄りは大切に・・。 悪魔の毒々おばあちゃん

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親戚が集まるとロクな事が起きないのは洋の東西を問わないようで。

「悪魔の毒々おばあちゃん」(1988年/エマニュエル・ケルヴィン監督)

トロマなんかに買い付けられたからこんな邦題になっちゃいましたが、原題は「RABID GRNNIES」(狂ったおばあちゃん・・あ、大体合っているのか)。

製作もアメリカじゃなくて、ベルギー、フランス、オランダの合作です。

ベルギーの郊外で広大な敷地と屋敷を持つ老姉妹のお誕生パーティに集う親戚一堂。

勿論、目当ては遺産相続。宮廷チックな音楽に乗せて次々親戚到着。人数多めですがキャラの振り分けと説明をテキパキこなして準備万端。

犬神家のように遺産相続殺人が起こって、たまたま居合わせたポアロの灰色の脳細胞が・・という展開になっても全く違和感ありませんが、名前だけとは言え“毒々”を冠する映画にミステリーは不要です。

勘当されたクリストファーからお祝いの小箱(悪魔の玉手箱)が。開けると白い煙が立ち上り、おばあちゃん魔物に大変身!

轢く、斬る、畳む・・可愛い孫だって容赦無し。内臓お手玉楽しいな。

この人でなしパワーが最後まで持続すれば拍手喝采でしたが、そこはまあ作り手の良心という奴でしょうか。それなりにまとめてしまっているのがちょっと残念。

皆どーしょーもない奴らですが、ひときわ神父のお人柄がサイテーだったのが悪意満タンで好感触でした。