ここまでアイデアを活かしきれていない作品も珍しい・・。
「13日の金曜日Part8/ジェイソンN.Y.へ」(1989年/ロブ・ヘデン監督)
タイトル通りジェイソンのニューヨーク遠征がウリなのですが、8割はニューヨーク行きの船の中。
移動する密室に正体不明の殺人鬼というのは「エイリアン」と同じパターン。
ここに、暴風雨、火災というパニックが重なれば寝ながら撮っても面白くなりそうなものですが、なんざましょ、この緊張感の無さは。
結構ムカつく馬鹿(教師含む)が多いので、とっとと皆殺しにして、景気良く船爆発炎上させた上で救助に来た沿岸警備隊艇乗っ取ってニューヨーク上陸とでもすりゃあ拍手喝采だったのに。
尺の都合か展開が妙にのったりもっさり。しかも、レートの関係か、裸も血も出ない出ない。殺戮シーンとか全部画面外だから特殊メイク不要で予算削減。生ぬる!
あと、ダンスホールに集めた生徒を「もう時間がない」の一言で見捨てるのは教師としてどうかと思うぞ。
ニューヨークについてからも、舞台は裏路地、地下鉄、地下水道。有害廃棄物の濁流ってのはニューヨークっぽくて良かったですが。
結局見せ場は、ホッケーマスクの看板見てきょとんとするジェイソン(写真上)と、ボクシング自慢の黒人学生の首を一撃で千切り飛ばした右フックだけ。
なんかこれと似たような構造のかっくり映画がもう一本あったなあ。なんだっけ?
・・「ロスト・ワールド」だ!