デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

SF小ネタてんこ盛り。 モンスターVSエイリアン

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「マーズ・アタック!」では、ワーナーのロゴの後をUFOがたゆたっておりましたが、こちらはドリームワークスのロゴの少年(三日月に腰掛けて釣りしている)をUFOがアブダクトするという更に凝った作りに。

掴みはOKです。

「モンスターVSエイリアン」
(2009年/ロブ・レターマン監督)


スーザンは結婚式当日に隕石に衝突して巨大化。政府に捕獲され、モンスター収容秘密基地に隔離されてしまいます。

そこには様々な形態の“お仲間”が。事態を把握できないスーザンに案内役のモンガー将軍が一言。

『基地と思うな。ホテルと思え。あと君の名前は今日からジャイノミカな』

一方、スーザンがぶち当たった隕石に含まれていたパワー(全部スーザンが吸い取って巨大化してしまった)奪回と地球侵略を企むエイリアン、ギャラクサーの放ったロボット怪獣がサンフランシスコに!

窮地に立たされた米政府軍は遂にモンスター軍団に出動命令を。

全編、50~60年代のSF・モンスター・パニック映画のオマージュになっているのですが、元ネタ知らなくても十分楽しめます。

とは言え、“放射能で巨大化し東京で捕獲された”なんて設定の奴(ムシザウルス)がいると妙に嬉しいです(笑)。

口から放射能じゃなくて、鼻から絹糸って“併せ技”がまた。

スライム・モンスター、ボブ(BOB)の捕獲時期は1969年。「マックイーン絶対の危機(ピンチ)」(原題THE BLOB)の公開年です(捕獲データは公式Webサイトから)。

というようなマニアックな小ネタに彩られているわけですが、やはり驚嘆すべきは絵柄。

米国産CGアニメって(企業体としてのディズニーが嫌いという事もあって)何となく敬遠していたのですが、ここまで来ていたんですね。

車をローラースケート代わりにしてサンフランシスコの坂道を駆け抜けるスーザンの疾走感(しかも後半の伏線になっている)、コールデンゲイト・ブリッジでの死闘のスケール感(ミニチュアに人を当て込んだのではなく、でっかい橋にでっかい人間がいるように見える)とか秀逸です。

普通サイズに戻ったスーザンが、「My Name Is GINORMICA!」と言う所なんか(ベタベタなシーンなのに)「My Name Is NEO!」を髣髴とさせてつい盛り上がってしまいます。



誰か「アイアン・ジャイアント」をフルCG&3Dでリメイクしてくれないでしょうか。

※参考:「なりたい自分になれ!はい、なります(泣)!アイアン・ジャイアント→2008年7月30日