デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

ビデオドローム+貞子(←褒めすぎ)。 デモンズ2

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今月中盤は、続編・シリーズ物をまとめてご紹介。第1弾は、

「デモンズ2」(1986年/ランベルト・バーヴァ監督)

マリオ・バーヴァのボンクラ息子が性懲りもなく挑んだ“なんちゃってアルジェント”第2弾。

前回の舞台は映画館でしたが、今回は高層ハイテクマンション。

どちらも閉鎖空間ですが、映画館はひとつの空間、マンションは壁で仕切られた無数の空間の集合体です。

当然、いくつものドラマが同時進行するわけですが、この監督には“状況を整理する”という基本的な能力がすっここ~んと欠落しているようで。

結論:ボンクラ息子にグランドホテル形式は無理。

ただ、映像は見所満載。

テレビのブラウン管がにゅい~んと膨らんでデモンズが実体化する所なんか正にビデオドローム+貞子(先取り)。女デモンズが画面の奥から全力疾走して来るシーンはなかなかの迫力でした。

犬デモンズは「物体X」、子供デモンズは子役が「フェノミナ」の“あの子”なので気色悪さ倍増。

妊婦に殺された子供デモンズの腹を破って変な生き物がコンニチハ。

お、お前ひょっとして前作でも一瞬映って話に全く絡まず消えた“アキロンの大王”か?

前作でもショボかったけど、輪をかけてショボくなったなあ。アキロンの大王と言うよりはカエル大王だぞ。グレムリンと喧嘩しても勝てないだろ。

外からの侵入を完璧にガードする警備体制が仇になってマンションから脱出できない、という設定は“お上手”。

これで演出がもうちっとしっかりしていれば・・(この手の題材はレニー・ハーリンあたりが撮ると景気のいいアクション・ホラーになるような気が)。

前作のアルジェント長女フィオーレに続いて次女アーシアが(まだ清楚な少女として)特別出演しております。

参考:「デモンズ」→2010年8月1日