デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

ハンドル捌きだけでも“画”は作れる。 白熱

イメージ 1

朝もやの中、のんびりと湖面を滑る手漕ぎボート。

先行する1艘に漕ぎ手が二人。牽引されているもう1層にはブロック括りつけられた男が二人。

さてと、と振り向いた漕ぎ手の男がおもむろに後ろのボートにライフルをドーン!

ぶくぶくと沈んでいくボートとブロック男。やがて湖面は静寂と陽光に包まれて・・。

爽やかなオープニングだなあ。

「白熱」(1973年/ジョセフ・サージェント監督)

ジェームズ・ギャグニーのギャングもの、ではなく、バート・レイノルズのアクション映画です。

服役中のゲイター・マクラスキー(バート)は、弟が湖で謎の溺死を遂げた事を知って怒髪衝天。

地場の密造酒グループと結託している保安官(ネッド・ビーティ)が怪しいと睨んだゲイターはFBIと取引、保安官の汚職の証拠を掴むことを条件に仮出所。

FBIがゲイターの足として用意したのが、フォード・カスタム500。この車が本作の事実上の主役です。

昨今のCGまみれのカーチェイスと違い、派手さはないですが、ハンドリングひとつ(コーナリング、ターン、巻き上げる砂埃・水しぶき)で映画の“画”は十分に作れる事を証明しています。

ただ、如何せん話の中心が潜入捜査なので、アクションを繋ぐドラマ部分がなんとも地味。

脚本もツメが甘く、そんなオチでいいんなら、とっとと復讐しちまえば良かったじゃん、と突っ込むことしばし・・。

それでもどこか飄々とした悪役ネッド・ビーティと若くて元気なバート・レイノルズ、そして腰の据わったカー・アクションとそれなりに魅せてはくれます。

気に入った人は、続編「ゲイター」もどうぞ。