デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

猿お手柄!蝿大活躍! フェノミナ【インテグラルハード完全版】

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美少女×(虫+蛆+ゲロ)×変態監督=ハイブリッド萌えホラー。

ジェニファー・コネリーを以て初めて可能になった奇跡の方程式。

フェノミナインテグラルハード完全版]」

(1989年/ダリオ・アルジェント監督)

 

舞台はスイス。アメリカ人留学生ジェニファーの周りで美少女連続猟奇殺人事件が(アルジェント長女フィオーレが最初の犠牲者として顔面ガラスまみれの大熱演)。

昆虫と交信することの出来るジェニファーは、半身不随の昆虫学者マクレガー(ドナルド・プレザンス!)とタッグを組んで犯人追跡(「ボーン・コレクター」ってこのフォーマット、パクってねえか?)。

犯人は死体を手元に置いていると読んだマクレガーは“死体にだけたかる蝿”サルコファゴスを使って現場の特定を図ろうとしますが・・。

女生徒たちのいじめにあったジェニファーに感応して、数万匹の蝿が寄宿舎を覆うシーンが圧巻。

蜂と戯れ、蛍に導かれ、蝿を操る “蟲愛でる姫”ジェニファーの可憐なこと(ナウシカだ)。

にしても出演2作目で、ゲロだっぷん、蛆どっぷん・・女優として怖いモノ無しですね。

マクレガーのペット猿インガもココ一番で大活躍。

勿論、盟友ダリア・ニコロディも曰く付きの息子と共にヒステリック・アシスト。


まあ色々と物議を醸しそうなテーマを内在しているのですが、合理的な説明のつくミステリであるジャーロとスーパー・ナチュラルが融合したハイブリッド・ホラーです。