『奴らにも奪えないものが2つある。キンタマ(balls←複数形)だ。ここを出る時、残っているのはそれだけだ』
“なんてかっちょいいイントロなんだ選手権”をやったら上位入賞間違い無しなレイナード・スキナードの名曲「サタデーナイト・スペシャル」で幕を開ける男汁博覧会。
「ロンゲスト・ヤード」
(1974年/ロバート・アルドリッチ監督)
(1974年/ロバート・アルドリッチ監督)
やんちゃが過ぎて刑務所暮らしとなった元花形フットボール・プレーヤー、ポール・クルー(バート・レイノルズ)。
刑務所は所長の独裁×看守長の専制という二重支配構造でお先真っ暗。
仮釈放を条件に、看守長率いるフットボールチームの噛ませ犬として囚人チームを組織するハメになったポールは、取引を隠してメンバー募集(七人の侍ですね)。
『フットボール?やなこった』
『相手は看守チームだ』
『やる!』
という単純思考でダイナマイトどんどんな連中が大集合。肘を磨き、バンテージを石膏で固め、メリケンサックを隠し持っていざ出陣!
『What Are We?』『Mean Machine!』
かつて八百長で表舞台を追われたポール。“21点差で負けろ”と恫喝を突きつける所長。
『なあ、おやじ、30年前に所長を殴ったことを後悔した事はあるか?』
『一度もないね』
デ・パルマが裸足で逃げ出すスプリット・イメージを多用しながら急緩自在なカメラワークで男祭りを魅せる魅せる。
反権力というよりは、“(仲間も自分も)裏切らない”“貫く”という生き様を描いた映画だと思います。