えー・・(しばし絶句)。
この映画を論評することにどのような意味があるのだろう。
主役は、カラテとヌンチャクが得意な甲賀忍者の末裔(千葉真一)と殺し屋をしながら殉職刑事の家族に金を届ける足長おじさん(佐藤允)と死刑宣告された連続強姦魔(郷英二)。
こいつらが、リング上で4人殺したボクサーとマフィアの殺し屋と全アラブ空手チャンピオンと必殺ガンダーラ拳法を相手にしながら麻薬シンジケートを壊滅させる話です。
こんなアホアホな映画撮れる人はこの世に二人しかいません。
ジミー・ウォング先生と石井輝男です。
「直撃!地獄拳」(1974年/石井輝男監督)
もう兎に角全編アホ丸出し(演ってる側はすこぶる真面目なのですが)。
『こんな家にいたら、俺の青春は灰色だ』
どんなに若くても千葉ちゃんと青春という言葉は同じ箱には入りません。
佐藤允は元刑事の殺し屋で武器は素手。チョップ1発で、室田日出男の両目がびろーん。
郷英二は女好きなだけで何の取り得もありません。
元警視総監の池辺良(スケジュールが押さえられなかったのか、後半は全く顔を見せない)と佐藤のコンビにいいように騙されあしらわれ利用されているのに、千葉ちゃんも郷も全く気づかない・・お前ら馬鹿だろう。
終いにゃ倉田保昭まで佐藤の助っ人として使い捨てられる始末。
麻薬シンジケートより佐藤の方がよっぽど悪人に見えます。
中島ゆたかのミニスカート姿だけは拝む価値あり。