デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

基本与太話なのに変な所リアル。 極底探検船ポーラーボーラ

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地球の裏側に広がる太古の世界(どう見ても日本ですが)。

そこに生息する原始の人々(どう見ても日本人ですが)。

そして円谷謹製の恐竜ティラノザウルス。導く乗り物は、

「極底探検船ポーラーボーラ」

(1976年/アレックス・グラスホフ&小谷承靖監督)


原題は「THE LAST DINOSAUR」ですが、私はこの邦題、お気に入りです。“極底”という響きがいいじゃないですか。

秘境を目指す特殊潜航艇となれば、轟天号のような巨大戦艦を期待しますが、これがドラム缶にドリルくっつけただけの超シンプルデザイン。5人乗ったら満員御礼の小型船。

実はこれ海底石油探索機。マザー1と呼ばれる海上母船とセットで運用されています。

持ち主は石油王にして狩猟家マステン・トラスト(リチャード・ブーン)。

ドラマ部分は本当に駄目駄目なんですが、移動手段が既存の業務用機材とか、ガイドがマサイ族トラッカーとか、武器が狩猟用ボルトアクション・ライフルとか、細かい所が妙に現実的(だからと言ってお話にリアリティがある訳ではありません)。

傲慢で傍若無人(でも行動は理に適っている)な石油王よりも、常に人道的な意見を言い垂れる(結果、被害甚大)若い男女にムカっ腹。

非常時には非常時の対応があるんだよ(聞いてるか管直人)。

※参考:「センター・オブ・ジ・アース ワールド・エンド」→2010年12月26日