国際線スチュワーデスを介した麻薬密売事件を追う捜査上で偶然出くわした捜査一課、三課、四課、外事課の刑事たち。
黒木警視(丹波哲郎!)が彼らを組織化。ここに事件の種類を問わず横断的捜査権を持つタスクフォース“Gメン”が誕生。
でかいなぁ、スケールが。ちょっと「ワイルド7」な香りもして正にハードボイルド。記念すべき第1話が、
「Gメン75/エアポート捜査線」
(1975年5月24日放送/鷹森立一監督)
一課の関谷警部補(原田大二郎)、三課の山田刑事(藤木悠)、四課の草野刑事(倉田保昭)が出会うきっかけとなるのが売人・室田日出男によるバスジャック。
外事課の潜入捜査官・響刑事(藤田美保子)も含め、人物の紹介とキャラ設定を暴走バス追跡というアクションの中で一気に消化する高久進の脚本テクが光ります。
個別組織に属するメンバーが、チームとなって密輸組織を包囲。
自ら囮となったスチュワーデスと彼女を追う殺し屋(寺田農)、更に響刑事を乗せたモノレールを車で追うクライマックスが素晴らしい。
運転席を占拠して疾走するモノレールと併走する車を望遠、空撮を駆使して捉え、車内は一般客に混じってのゲリラ撮影(しかも同録)。下村和夫の撮影テク光りまくりです。
本作を納めたDVD「Gメン75 FOREVER 1」には、プロデューサーに楯突いて瞬殺された原田大二郎の殉職編、
「第33話/1月3日 関谷警部補・殉職」(76年1月3日放送/鷹森立一監督)や、
藤田美保子がインターポールに転属する、
「第103話/また逢う日まで響圭子刑事」(77年5月7日放送/鷹森立一監督)、
津坂刑事(岡本冨士太)が、15年前、父である巡査を殺し拳銃を奪った信用金庫強盗犯人を追い詰め、壮絶な最期を遂げる、
「第104話/77.5.14 津坂刑事殉職」(77年5月14日放送/山内柏監督)
が収録され実にお買い得。原田の殉職シーン(写真2枚目3枚目)は他番組の刑事ドラマ殉職シーンも含めて一番のお気に入りです。
(意固地な爺みたいですが)昔の刑事ドラマは面白かったなぁ・・。