原田芳雄、渡哲也が梶芽衣子を挟んでショッピング。
町全体が華やかさに包まれている感じ。アラン・ドロン、リノ・ヴァンチェラ、ジョアンナ・シムカスに引けをとらないスリー・ショットです。
「新宿アウトロー ぶっ飛ばせ」(1970年/藤田敏八監督)
オープニングのスキャットが妙に初期ルパンチック(音楽は職人・鏑木創)。
仮釈放で娑婆に出た西神勇次(渡哲也。通称:死神)を出迎えたのは初対面の謎の男、直(原田芳雄)。
直(なお)の目的は、取引中に横取りされたマリファナ(3千万円相当)の奪還。
直がスナックを預けている笑子(梶芽衣子)は勇次の元カノ。
無理矢理例えるなら、これはルパン、不二子、そしてブーンによる呉越同舟トリオ。
3人はマリファナが、友愛会なる組織(民主党ではない)の手にある事を知りますが、3人の前には冷酷無比な殺し屋・さそり(成田三樹夫)が!
梶芽衣子がさそりを襲名するのは72年。元祖さそりは成田さんだったんですねえ。
パイロット不在のヘリコプターを操縦法も分からずに団地上空をふらふらとたゆたうように漂うラストがまたルパン的。
「どこへ行こうってんだ?」
「分からね。俺ぁ降り方知らねえんだ・・」
後に西部警察でタマ殺(と)り合う二人の出会い……原田芳雄さん、重ねてご冥福をお祈り申し上げます。
※参考:「告りまくる男たち(そして原田芳雄がんばれ)。
反逆のメロディー」→2011年7月14日
「祈り届かず…。追悼、原田芳雄」→2011年7月20日