デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

連ドラ・萌え・補完。トップをねらえ2![オリジナル版]

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劇場版も綺麗にまとまっていましたが、(OP→ED→予告)×6という連ドラ仕様もまたオツなものです。

トップをねらえ2!」(2004-2006年/全6話/鶴巻和哉監督)

何と言っても総集編では端折られてしまう主役意外キャラの掘り下げを堪能できます。

1作目の劇場版ではアスカのプロトタイプとも言うべきユングフロイトのエピがごっそりカットされ、仲間無用の天才少女がチームワークに目覚めていく、というサブ・ストーリーがすっぽり抜け落ちてしまいました。

2作目の場合、ラルクに次ぐ宇宙怪獣撃墜数を誇るナンバー・ツー・トップレス、チコ・サイエンス(写真上・中央)のエピがこれに当たります。

宇宙放射線病に冒された初恋の人を救えなかった事で、自分を責めると共にトップレスという特殊能力にも懐疑的になってしまったチコ。

「トップレスで病気が治せる? トップレスで犯罪をなくせる? 戦争を止められる? トップレスで死んじゃった人に逢えるの?」

ラルクの持つ撃墜記録を塗り替えようとして無茶な追撃を行い、バスターマシン“ソワサンシス”を喪失。

新造されたバスターマシン“キャトフヴァンディス”の搭乗権をノノと争うことになりますが、この争いを通じてチコの心が開いていきます。

「自分を信じる事ができない人にバスターマシンは力を貸しません。あなたはどうしたいの? 子供たちを助けたいんでしょ?」

「私が守る・・できるよね、キャトフヴァンディス」

このエピがないと総集編で他のトップレスがノノに対し冷淡な態度をとるのに、チコだけが暖かい目線を送る理由が分かりません。

また、登場人物の行動描写に尺がつぎ込めるので、ノノのキャラ立ちが良くなっています。

バイト先で次々と皿・フライパン、遂には冷蔵庫まで割ってしまい、「また重力に負けてしまった。ニュートンめ、許さん! 落ちたリンゴはノノが拾いますので、重力はなかった事にしてもらえないでしょうか」という独り言とか、

“トップレス”(バスターマシンを操縦する特殊能力)という単語から別のものを想像してしまい、顔を赤らめながら胸を隠す仕草とか、妙に可愛らしく、総集編では手の回らなかった萌えを垣間見る事ができます。

※勘違いしたまま戦闘に突入し、意味も無く“トップレス”になる・・が全く色気を感じない(笑)。

1作目「トップをねらえ!」は、年明け2月24日にオリジナル版のBlu-ray BOXが発売されますが、「2!」はどうなのでしょう?

バンダイビジュアルさん、宜しくお願いいたします。

※参考:「お姉様が鉄下駄を! トップをねらえ!劇場版」→2011年4月1日
     「1万2千年のミッシングリンクトップをねらえ2!劇場版」→2011年4月2日