デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

WⅩⅢ元ネタ? 機動警察パトレイバー/4億5千万年の罠

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『野明、姿がチラっとでも見えたら、すぐぶっ放せ!』
『相手を怒らせちゃったら怖いんじゃない』
『構わん! 俺はあいつが怒り狂う姿を見てみたい!』
『あのねえ!』

昭和・平成のゴジラ名場面と共に伊福部サウンド聴いていたら(昨日のブログ参照)、こいつが観たくなってしまいました。

機動警察パトレイバー/アーリーデイズ第3話・4億5千万年の罠」(1988年/澤井幸次監督/押井守監修)

OVA初期シリーズの第3話、全編円谷リスペクトが炸裂しまくる特撮譚です。

4億5千万年前の地層から発見された隕石から生命の種子を取り出し培養することに成功した天才科学者、ドクター平田(←ナイス・ネーミング)。

生物の進化をトレスすることに成功したものの、その生命力の凄まじさに恐れをなした平田博士は・・。

『怖くなって…棄てた?』

東京湾に謎の巨大生物出現。水中作業レイバー、ノーチラス9800を一撃で大破。

「そう、あれはジュラ期から白亜紀にかけて極めて稀に存在した海棲爬虫類から陸上獣類に進化する過程の生物と見て間違いない。私は見た、あれは紛れもなく…」

特車二課が殲滅に出動するも打つ手無し、手詰まりを打開したのは・・

芹沢博士コスプレに身を包んだ整備班技術者シバシゲオ。その手に鈍く光るのは、

『…あ、悪魔の発明。水中酸素破壊装置、オキシジェン・デストロイヤー!』


馬鹿ですねえ(笑)。盛り上げるだけ盛り上げて、最後は「サンダ対ガイラ」でうっちゃり、やり逃げ。


この「やられた」感もまた味わいです。

特殊培養された細胞が東京湾で増殖し…というモチーフは劇場版3作目「WXⅢ機動警察パトレイバー(原作版「廃棄物13号」)と同様ですが、行き着いた先がまるで明後日の方向になっているというのが楽しいですね。

※参考:「地味だ、地味過ぎる!WXⅢ機動警察パトレイバー」→2008年6月14日