お見舞いはマイケル・アイアンサイド。 面会時間
以前、ヘンリー・シルヴァをイカレサイコ殺人鬼代表として称えた事がありましたが、彼が西の横綱なら東はこの人。
マイケル・アイアンサイド。
キューピーのように愛らしいおでこに、悪魔も逃げ出す三白眼。得意技は思念による相手の頭部大爆破(@スキャナーズ)。
間違ってもお見舞いになぞ来て欲しくないですが、来るのよ。何度も。ナイフ片手に。
「面会時間」(1981年/ジャン・クロード・ロード監督)
非暴力主義を訴え、DV夫に発砲し有罪判決を受けた女性の正当性を主張するニュース・キャスター、デボラ(リー・グランド←ダミアン叔母)。
彼女の言動を快く思わない男が1人。
“なぁにが非暴力だ。おいらの母ちゃんは父ちゃんに煮えたぎった油かけた挙句、おいらまで捨てて逃げやがった。旦那に発砲した女なんか死刑になって当然じゃないか。その口、おいらが塞いだるわい!”
と口には出しませんが固く誓った青年コルト(マイケル・アイアンサイド)は、驚くべき行動力で目的に向かって邁進します。
とりあえずデボラの自宅に押し入って家政婦惨殺。デボラの腕をナイフでささらもさら。
デボラ入院後も、花屋、ドクター、院内スタッフにコスプレして潜入。患者、看護婦刺しまくり(誤爆含む)。
身元が割れれば、患者となって救急搬送され、警備突破。
なにやら複数の薬(痛み止め?)をかぶかぶと口に含み、ビールでぐびくびと流し込んだと思ったら、そのビール瓶を腕で粉砕。血まみれ・ガラスまみれの怪我人となって病院へ。
他の役者さんが演ったら、説得力がないかもしれませんが、マイケルならやります。キャラが立っているのではありません。役者が立っているのです。
リー・グランドはヒロインとしてはトウが立ち過ぎ。なので、美人看護婦シーラ(リンダ・バール)を投入してバランスをとっています(ヒロインは絶対こっち)。
同年に製作された「ハロウィン2/ブギーマン」も病院内スラッシャーものですが、出来はこっちの方が遥かに上。
ハロウィン・マスクの元ネタであるウィリアム・シャトナーがデボラの恋人役(屁の役にも立たない)で顔を出しているのは何かの因縁でしようか。
※参考:「荒涼とした景観が堪らない。 スキャナーズ」→2008年12月4日
「ヘンリー・シルヴァ見参! シャーキーズ・マシーン」
→2011年11月11日