74年当時と思われるQUEENのライヴDVD(ブート)を観る機会がありました。
一般的にQUEENと言えば、角刈り・白タイツ・口髭のゲイ・ファッションに身を包んだフレディが電通御用達の様なCMウケするポップスを歌う80年以降をイメージする人が多いと思いますが、チッチッチッです。
プログレッシヴ・ハード・ロック・バンドとしての最盛期は「クイーンⅡ」「シアー・ハート・アタック」をリリースした74年でしょう。
特に「クイーンⅡ」の素晴らしさは特筆モノ。
このアルバムは、ブライアン・メイ中心の“サイド・ホワイト”とフレディ中心の“サイド・ブラック”がほぼ全曲メドレー形式で収録されているので、所謂ベストアルバムに収録される事はありません(「輝ける7つの海」を除く)。
残念ながら「わたしクイーンが好き」とか言い垂れる奴らは大抵ベストアルバムしか聴いていないので、結果的に「知られざる」楽曲集に…。
その(恐らく80年以降に演奏される事はほとんどなかったであろう)「クイーンⅡ」の楽曲をライブで再現している映像です。
観れば分かりますが、QUEENのウリである美しいハーモニーを担っているのはフレディではなく、ドラムのロジャー・テイラー(写真上)。
上手いんだこれが。ドラムを叩く片手間に繰り出す高音シャウト。「オウガ・バトル」なぞスタジオ収録を完璧に再現しています。
ここでようやく本題(長い前フリだな)。
ロジャー・テイラーと仕事をする機会があったブルー・オイスター・カルトのリッチー・カステラーノが、感激のあまり「ボヘミアン・ラプソディ」の全パートを独りで演奏する映像をYou Tubeにアップしました(写真下2枚)。
全ての楽器、コーラス含む全てのボーカル・パートを独りでこなし、それをスプリット・スクリーンで合成して1曲に仕上げているのですが、これがもう何というか、最高です。
最早笑うしかない完全度。本人達ですら、ステージではテープに頼っていたというのに。完コピとは正にこれ。一体作るのに何日掛かったのでしょう。
カステラーノはベーシストですが、元々BOCのエンジニアで楽器には精通しています。彼のマルチ・ミュージシャンぶりも堪能できる貴重(?)映像です。
「ブルー・オイスター・カルトって何?」とか言う人が結構いそうなのが怖いですが…。
興味のある人は是非覗いてください。
※独りボヘミアンの映像はこちら👇