デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

暗中模索な初期設定を愉しむ。 仮面ライダー/怪奇蜘蛛男

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今や仮面ライダーと呼称されるキャラクターが何人いるのか想像もつきませんが、長寿シリーズの原点は、“暗中模索の初期設定”がてんこ盛りで実に味わい深いものがあります。

 

仮面ライダー/第1話・怪奇蜘蛛男」
(1971年4月3日放送/竹本弘一監督)


ざっと眺めるだけでも以下のような発見が。

・OP主題歌を歌っているのが藤岡弘、

実は当初から藤浩一(子門真人)バージョンもあったそうです(藤岡弘、のバイク転倒事故→主役交代に合わせて差し替え)。

・OPアウトロのナレーション(仮面ライダー本郷猛は改造人間である。云々)がない。
・ショッカーの戦闘員が素顔。
・ショッカー戦闘員の中に網タイツお姉ちゃん軍団がいる。
・技の掛け声(ライダー・クゥウィッ~ク!)がない。
・怪人は爆発せず、泡になって消える。

などなど。

にしても、次々降りかかる災いを片っ端から福に転じてきた奇跡のシリーズですねえ。

藤岡さんのバイク事故がなければ、主役交代→ダブル・ライダーというフォーマットは生まれませんでしたし、二代目ライダー/一文字隼人役の佐々木剛が二輪免許を持っていない(車上変身ができない)という事情がなければ、「変身ポーズによる任意の変身」もなく、空前の変身ブームも起きなかったでしょう。

誕生して41年。3代続くライダー・ファンなんて江戸っ子みたいな家系もあるのでは。