自由、それは無法。 聖トリニアンズ女学院
とある事情で前の高校を辞め、父の姉(要するに叔母さん)が経営している全寮制の学校に編入する事になったアナベル・フリトン(タルラ・ライリー)。
しかし、そこは泣く子も黙ってまた泣き出す常識無用の無法地帯。
文部大臣が「ここを更正できれば後は簡単だ」と言い切るブラックリストの横綱校、それが、
「聖トリニアンズ女学院」(2007年/オリバー・パーカー監督)
DVD発売時のタイトルは「聖トリニアンズ女学院 史上最強!?不良女子校生の華麗なる強奪作戦」(長いよ!)。
学長がアナベルに「ここは皆優しいから」とか言っている窓の外ではトラクターに引き摺られる下級生の悲鳴が轟くワイルドバンチな光景が…(←今ちょっとタイミング悪い)。
基本骨子は刑務所もの・軍隊ものとほぼ一緒。ワルの巣窟に新参者がやってきて、最初は虐められたりしますが、皆基本いい奴で、やがて打ち解けて、より大きな難題に一丸となってぶつかって行くという。
本来、男のドラマだったテーマを全寮制女子高でやっている、というのがミソ。
「税金って何?」なアナーキー経営が祟って、学院には国税局から御取り潰しの勧告が。
更に学長の元カレである文部大臣ジェフリー(コリン・ファース)が、スタンド・プレイである問題校更正プログラムのスケープゴートとしてトリニアンズを指名。下痢腹に浣腸な大ピンチ!
「ここがなくなったら、みんな普通の学校に通う事になるのよ!」
この難局を一気に打開するために生徒・教師は一致団結。
高校生クイズ大会に出場すると共に、その会場となる美術館に展示されている「真珠の耳飾りの少女」を盗み出すというチャーリーズ・エンジェルな大作戦を敢行。
先生が「真珠の耳飾りの少女」を盗み出す、と言った時に生徒が「スカーレット・ヨハンソンを誘拐するんですか?!」と反応するのが妙に可笑しい。
因みに、そのヨハンソンをモデルにして「真珠の耳飾りの少女」を描いた(フェルメールを演じた)のが文部大臣役コリン・ファースです。
生徒の中には爆破のプロ(!)とかもいて、「プロフェッショナル」な趣きも。
学長とアナベルの父は、ルバート・エヴェレットが二役。「デモンズ95」の墓守人が立派になって…(感涙)。
真面目な国語教師役で、TV版サラ・コナー、レナ・ヘディが。
元気一杯のガールズ・ムービーです。