ジェームズ・キャメロンの恋愛エナジーは地球上では急激に消耗する。結婚して2年を経過すると股間のカラータイマーが…。
多分鳴っていたんだろうなぁ、この頃。
「ニア・ダーク/月夜の出来事」(1987年/キャサリン・ビグロー監督)
カウボーイのケリブ(エイドリアン・バスダー)は酒場で少女ミア(ジェニー・ライト)を軟派…したら何と彼女は吸血鬼。カプッと噛まれて仲間入り。
擬似家族を構成する吸血鬼ジプシーのバイオレンス恋愛ロード・ムービーです。
吸血鬼一家には、ランス・ヘンリクセン、ビル・パクストン、ジャネット・ゴールドスタインと「エイリアン2」組大量投入。
女性監督の単独デビュー作にしては豪華すぎる面子。どう考えてもキャメロンのフォースが働いています。
とは言え、キャメロンとピグローが結婚するのは89年。87年当時のキャメロン妻はプロデューサーのゲイル・アン・ハード。
しかし、後のキャメロン・ヒストリーを見るとピグローとは2年で破局。続くリンダ・ハミルトンとも2年で破局。
どうやら、キャメロンの恋愛持続時間は2年が限度のようです(現奥様のスージー・エイミスとは2000年に結婚して以降、長期に渡る関係を築いていらっしゃいますが…)。
ゲイルと結婚したのが85年なので、87年には“飽きていた”事が想像できます。乗り換えのタイミングがここだったのでしょう。
因みにキャメロンと分かれたゲイルはブライアン・デ・パルマと結婚。やはり2年で破局しています(笑)。
作品の方は、ピグロー特有の「B級に徹しきれないお高くとまった感」が鼻につきますが、アクションのキレは「ブルー・スチール」なんかよりは遥かに良く(あくまで相対的に)、青春映画であるという認識で観れば十分合格ラインかなあとは思います。
ただ、“噛む”と“吸う”の違いとか、人間血の輸血による吸血鬼解除とか、基本ルールに関する説明が皆無なので、「そりゃ一体どういう事じゃろかいと?」なシーン多数。
吸血鬼という雰囲気を利用しただけで、吸血鬼そのものには大した興味はない…というあざとさが見え隠れ…。やっぱりこの監督は好きにはなれないなぁ。
★ご参考