易々と敵の手に落ちた加代(鮎川いずみ)とおしま(三島ゆり子)を秀(三田村邦彦)がババア呼ばわりしながら鉄拳制裁!
ナマ言う秀を主水(藤田まこと)が若造呼ばわりしながら鉄拳制裁!
敵の尾行を許した加代が主水に土下座号泣謝罪!
かろうじて初期仕事人には、迸るエネルギーがありました。
「必殺仕事人・特別編 恐怖の大仕事 水戸・尾張・紀伊」(1981年1月2日放送/工藤栄一監督)
必殺仕事人初の特別編。昨日ご紹介した「毒婦お伝と首斬り浅」の脚本家・大津一郎が、野上龍雄・筒井ともみと共同で脚本に参加しています。
浅役の伊吹吾郎繋がりでもあります。
頭を丸めて刀を捨ておでん屋(“おでん”繋がりか…)になった左門(伊吹)は、殺し技が腰を逆エビ畳んでポンという怪力キャラになっていましたが、ここでは前期のまま、胴太貫を振り回して死体の山を築いています。
米相場を背景に、御三家の筆頭家老を的にかける大仕事。
悪役に三味線屋・勇次になる前の中条きよし。フランキー堺に投げ紐・首吊りで仕留められるという一足早い自縄自縛。
次期シリーズである仕舞人・坂東京山(京マチ子)がゲスト出演というグレート・マジンガーな演出も。
必殺と言えば血沸き肉踊るBGM。
オープニングは必殺仕掛人イントロから仕置人主題歌「やがて愛の日が」。
中盤には「仕業人」「助け人」「仕留人」「新・必殺仕置人」のテーマが景気良く流れて気分爽快。
終盤の(放送当時使用中だった)仕事人のテーマだけが、アドレナリン無縁の綺麗系で、そこだけが残念でした。
賑やかしゲストがのりお・よしおに横山やすし(当たり前ですが皆若い!)。時代ですね。